このお話を頂いたときの第一印象は「もったいない！」であった。
会社として業界トップクラスの技術を持ち、業界唯一といえる特許も取得している。「窯づくり」への想いも会社中にあふれている。それらがまったく表現されていなかったのだ。
端的に言えば、人影のあるサイトにリニューアルする必要があった。
最終的に売りたいものは、同社の主力製品の「ガス窯」なのだが、ガス窯のウリを羅列することで見込み客の心を開くことは難しいと思った。
陶芸窯を使うのは「人」であり、丹精込めて作り上げる職人も「人」であるからだ。
「人とその心、想いを可能な限り表現してみよう。きっとそれが売上につながるはずだ」とプロデュース方針を決めたあとは、大築窯炉工業の谷口社長、営業ご担当の米川さんの熱意溢れる協力もあり、全工程をスムーズに進めることができた。
随所に映像を取り入れたのも、そのプロデュース方針の表れだし、窯そのものについての取材よりも、陶芸家や職人など人と向かい合うことが多かったように思う。
私たちの作り手と大築さん双方の想いが重なり合い、お互いが思い通りの表現ができた。陶芸雑誌を通しての反応も上々だと聞く。今後の本格的な展開が本当に楽しみなサイトだ。
私の2006年のスタートを飾る渾身の一作となった。
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